理事長よりご挨拶
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「思い込みの殻」を破れば生き方が変わる
私は4歳のときに両親が離婚して、幼少期を母の知人に預けられて過ごしました。だから親と住んだ記憶がありません。親に見捨てられて、学校では寂しさを紛らわせたけど、大人になってどうやって寂しさを紛らわせていいかわからず、自ら命を絶つことも考えました。しかしなんとか踏みとどまって、自分の本当の思いを東京にいる母親にぶつけようと思いました。電話して「ちょっと話がある」と言ったとき、母親は僕に「私は忙しいから無理」と言いました。いつもの私ならおとなしく引き下がっていたけど、そのときの私はそんな余裕がなかった。母親に対して「俺の話を聞いてくれ!」と吠えました。そうすると、びっくりした母親がやってきた。「もうどうなってもいい、この気持ちを母親に言わない限り自分は前に進めない」と思って泣きながら話しました。母も「ごめんね」と泣きながら一晩中語り明かしました。そのとき私が感じたのは「母の愛」。自分は愛されていないと思い込んでいましたが、実は陰で愛されていたことを知りました。すると、朝になって東京に帰る母親を送っていった駅前の景色が、今まで見たことないくらい輝いて見えたんです。人間って思い方が変わればこんなに景色が変わってみえるのかと感じました。

「うんでくれてありがとう
うまれてきてくれてありがとう」
自分の言いたいことをきちんと話せば、景色は変わるし生き方は変わるし人生も変わるということを肌で感じた私は、子どもたちに心の話をしたい、思い込みの殻を破ってほしい、そうしたら人生が広がる、それを子どもたちに伝えたくて伊勢で安藤塾を開きました。
塾を始めてしばらくして、やんちゃな子や自分に自信のない子と出会い、なぜこの子はこうなってしまったのかと考えてみると、ほとんどの子が幼児期に原因があることがわかりました。幼児のときの親とのかかわり、「きちんとしていないとママに叩かれる、怒られる」、「やんちゃをして騒いだときはママが寄ってくる」、子どもながらにそう思って生きる道を決めていく。「自分の考えは言わず、とにかくいい子にしていこう」と決めた子、「ママが構ってくれるからイヤイヤを繰り返そう」と決めた子、いろんな子が勝手にパターンやキャラクターを設定して、まるでそれが自分自身であるかのように思い込んだまま生きていく。保育園児の頃というのはママとパパに見捨てられたら生きていけない年ごろなので、普段は無邪気に笑っていつつも、心は生々しくて、ママやパパにどれだけ自分を見てもらっているかということにデリケートなのは間違いありません。だから、園児に「あなたは愛されているよ、大丈夫だよ」ということを伝え、思い込みに縛られる子を一人でも多く救いたい。それが「うんでくれてありがとう うまれてきてくれてありがとう」、愛と感謝に満ちた「えがお保育園」なんです。

我が子が生まれたときの感動がよみがえる
子どもが生まれてきたばかりの頃、おなかの中で大切に守り続け、ようやく生まれてきた我が子を見たら、「やっと会えたな」とその子に対して無条件の愛が溢れてきて、とにかく「この子を愛そう」という思いがあったと思います。ところがだんだん年月がたってくると、「あの子はこれができるけどうちの子はできない」など、他の子と比べだして、そうなるとあのときの無条件の愛はどこかへ行って、自分の子のできないところが目に付いて不満が出てくる。親は子どもが大好きで愛しているからこそ不安になる。そうすると子どもに対して心無い言葉を言ってしまい、子どもは「私って大丈夫かな?愛されてないのかな?」と、グサグサ心に生傷ができてしまう。親も自分のそんなところを何とかしたいと思っても、忙しくてどうしていいかわからなくなっている人も多いと思います。
でも、えがお保育園、えがお志摩保育園、えがおあけぼの保育園、放課後児童クラブ リンドバーグに預けたら、様々な行事のときに、我が子の成長に泣けてくる、生まれてきたときの感動がよみがえってくる。そうすると、その一瞬とはいえ、心のモヤモヤが晴れてあのときの愛に満ちた状態になり、流した涙と同時に心がクリーニングされて、子どもをギューッと抱きしめたときに、子どもにもものすごいパワーが流れこんで子どもも活き活きとして笑顔になる。それが我々の一番の目的なんです。

年上が年下をいたわり、年下は年上に学ぶ
子どもたちの第二の家庭
私は幼少期、家の近くの神社でよく遊んでいました。そこにはたくさんの子どもがいて、そのコミュニティの中で、下級生を助けるとか、上級生に憧れて頑張るとか、いろいろな人間関係を学びました。私はそういう経験は大事だと心の底から思っています。 ですが、今の世の中はあまり外に出歩いて上の子も下の子も交えて遊ぶという場面はどんどん少なくなっています。
年上が年下をいたわり、年下は年上に学ぶ。そしていずれ年下が年上になっていく。かつての日本の子どもたちの世界では当たり前だった、子どもたちを育む原点となるのが「放課後児童クラブ リンドバーグ」です。人は人から学びます。子どもは大勢の人の背中を見て学びます。子どもたちのもう一つの大きな家族でありたいと願っています。
